箱入りお姫さまの秘密事


もう逃げ場はない…



「っ…ぁきぃ…」



精一杯の勇気で言った








「聞こえない」




「へ?」


「それじゃぁ全く聞こえない」


そんなこと言われたって…



困っていると、ただでさえ近い野嶋さんの顔が耳のそばまで来て



「まどかの声、もっと聞きたい」


とぼそっと言ってきた




絶対絶対


顔が赤くなっていたと思う



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