箱入りお姫さまの秘密事


「駄々をこねてるのは俊の方じゃない!なに?好きな子でもできちゃったの?だから莉子と別れたいの?」


「ちげぇよ」


俺はため息混じりに言った



「絶対別れないんだからっ」


その瞬間、莉子の腕がワインボトルにあたり、床一面が赤ワインの海になってしまった


「なにやってんだよ
まったく」


俺は近くにあったタオルを梨子にも渡し、床を拭き始めた





しばらくの沈黙…


俺はどうやったら梨子が別れの承諾を受け入れるか考えていた



「……俊…」

小学生の大掃除のタイル拭きみたいな格好をしながら、拭いていると、莉子が話し出した



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