『降下を志願する』
ウォルコットは必死だった。

被弾時の操縦訓練を思い出せ…立て直せる、立て直せる…!

懸命に自分を落ち着かせ、ヘリを制御しようとするものの、操縦桿が重い!

機体が言う事を聞かない!

たまらず無線で叫ぶ!

「ブラックホーク墜落する!ブラックホーク墜落する!」

完全に制御を失ったブラックホーク・スーパー61は、付近のビル屋上の構造物に激突した後、そのまま横倒れになって地面に激突した!

土煙を上げる機体。

地面を叩くメインローター。

暴れ狂うようにヘリは地面を滑り、やがて完全にその機能を停止した…。

< 29 / 79 >

この作品をシェア

pagetop