『降下を志願する』
最早レンジャーもデルタもない。

米軍内ではライバル関係にある両部隊だが、そんな下らない事を差し挟む余裕は、今この場では一切ない。

物陰に駆け込んできたフートを迎え入れるように、エヴァーズマンは場所をあけた。

デルタとレンジャー、二人の兵士がライフルを構えて発砲する。

「墜落現場に向かうのか」

「はい、自分の部隊が一番近いと司令部より無線がありました」

「よし、同行する!」

フートはデルタでも経験豊富な歴戦の勇士だ。

心強かった。

「続けぇっ!」

掃射しながらエヴァーズマンが物陰から飛び出す。

それに続く部隊の仲間達。

戦闘は、一向に終わる気配を見せなかった。

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