『降下を志願する』
まもなくウォルコット機の配置されていた空域に到着する。

慎重にヘリを飛ばすデュラント。

その時だった。

「っ!!!」

ブラックホークに強烈な衝撃。

地上より発射されたロケット弾が、デュラントの操縦するヘリのテイルローターに命中したのだ。

『大丈夫かスーパー64』

味方のヘリからの無線。

「ああ、大丈夫だ。ペダルに振動があるが問題ない」

デュラントが無線に答える。

『本当に大丈夫か?こちらからは黒煙を上げているのが確認できる』

事実デュラント機はテイルローターから煙を上げていた。

ローターの揺れも大きくなっている。

『念の為に基地に引き返して修理を受けろ。基地に引き返せ』

「…了解」

仕方ない。

溜息をつき、デュラントは操縦桿を傾けた。

< 40 / 79 >

この作品をシェア

pagetop