『降下を志願する』

午後4時54分

一体何人の部下が生き残っているのか。

マクナイトの頭の中で、既に把握は出来なくなってきていた。

弾丸が豪雨の如く降り注ぐ中、車両部隊はまだブラックホーク墜落現場に辿り着けずにいた。

バリケードや砲火、負傷者の収容、そして混乱。

様々な障害が、彼らの行く手を阻む。

「くそっ!」

曲がり角を曲がった所で、またハンヴィーの運転をする兵士が毒づく。

バリケードのせいで進めない。

立ち往生する車両部隊。

そこへ、砲撃が襲い掛かる!

砲弾は一台のハンヴィーの側面に直撃した!

「円陣防御!負傷者を収容しろ!」

叫びつつ車両を降りるマクナイト。

砲撃を受けたハンヴィーに近づき、運転席を開けると。

「……」

砲弾が腹に突き刺さったまま、運転手の兵士が絶命していた。

< 46 / 79 >

この作品をシェア

pagetop