『降下を志願する』
200メートル戻って左折。

そこで車両部隊はやっと停車する。

何とか銃撃からは逃げおおせる事ができた。

「戻ってきたぞ、ここからどう進めばいい?」

無線を送るマクナイトに。

『…よし、正直に答えてくれマクナイト。現状で車両部隊は墜落現場に向かい、救出任務をする事が可能か?』

ヘリからの無線。

…マクナイトは車内を見渡した。

視力を失った運転席の兵士。

後部座席には数人の遺体、血まみれの部下達。

追従する車両も似たようなものだろう。

「無理だ」

マクナイトは即答する。

「車両も損傷だらけ、部隊も半数以上が死者と負傷者だ。このまま救出に向かっても、足手纏いになりかねん」



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