『降下を志願する』
墜落地点上空のヘリ。

デュラント機を眼下に見下ろしながら、ゴードンとシュガートはガリソンの無線を受けていた。

『現在のモガディシュ市街がどのような状況に置かれているかは、君らの方がよく理解していると思う。援護の部隊がいつになるとは言えん。到着までに長くかかる可能性もある』

それはつまり、援軍が来るまでたった二人でデュラント機を守らなければならないという事。

地上には数百、数千の暴徒達が集結しつつある。

皆、アイディード派の息のかかった暴徒だ。

米軍であるゴードンやシュガートにも容赦なく牙を剥くだろう。

アメリカの狗には死を。

そんな暴力的な感情の下、彼らは無慈悲に襲い掛かってくる。

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