絶愛
そんな言葉を聞いて、益々ぶち切れ5秒前の雅彦。


「ふざけるなよ?あ゛?」

雅彦と、山下は鼻先がつきそうなほどの距離でにらみ合い、顔を近づけて睨みあってる。

このままだと、殴り合いになるんじゃないかと思うぐらいの勢いだった。




車で待つこと数分…。



殴り合い処か、山下はあっさり帰ってしまう。





あのストーカーぶりは何処へ??




加えタバコをしたまま、帰ってきた雅彦を思わず見上げる。



「もう来ないから、安心しろな。」



車にエンジンをかけ発車しだす。



「ずいぶんあっさりだったけど…どうしたの?」

「うん…?」




少し空けた運転席の窓から、勢いよく白い煙りが流れ出ていく。


「二度と自衛隊にいれないように、手回ししようか?って言ったらあっさり、引き下がったぞ?
もちろん、嘘だけどな。」



「嘘って…まさ…」



「いいじゃん!嘘でも。
しあわせにしてくれってさ、泣けねぇ?」



クスリと呆れた様子でわらっている。





案外あっさりと、ストーカー山下が引き下がったった事で幕を閉じたんだけど…。





本当に…



これで…


終りなんだろうか?



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