SKYBREEZE
僕が次に目を覚ましたのは、学校の屋上だった。
眩しくて、輝いていて、
僕は太陽から目をそらす。
真っ青というよりは白に近い、そんな空。
僕を一つの影が覆う。
「あ、起きた?怜」
「…てめ」
僕の腹を殴った張本人がこちらを笑いながら見ている。
さも愉快そうに。
余裕な奴。
今に見てろ、なんて思っても実際僕に出来ることなど何も無い。残念だ。
「…君も勇気ある人間だよ」
「は?」
「僕との関係をシャットアウトしようだなんて、自分を殺すことになるというのに」
釦は妙に感心したように言う。
人の腹を殴っておいて偉そうにするな。
こちらが悪いみたいではないか。
「また意味判んねーことを…」
そう呟いて、僕は起き上がろうとしたが、とにかく腹が痛くて。
う、とうめいて腹筋から力を抜く。
──筋トレでもしとけば良かった。
なんて空事を作りながら。