虹色に変わる恋
「お母様、同じ女性ならお分かりになるでしょう?菜月さんの幸せをいちばんに考えてあげてください」


俺は二人に静かに話した


すると客間のドアが開き、菜月が入ってきた


「お父さん、お母さん…お願いします…私…この藤村さんと結婚したいんです」


そう言いながら俺の隣で頭を下げる


「何をバカな事を!大体君は水商売だろ?ホストみたいなことをしている奴に、菜月を幸せにすることなんか出来ん!」


父親はソファーから立ち上がり、客間から出て行った


「お願い、お母さん!直哉はホストじゃないの

自分のお店を持っててバーテンしてて、お客は皆良い人で、コンテストだって選ばれて…カッコ良くて…モテモテで…

それなのに、こんな私に優しくて…いつも私のこと…考えてくれてて…」






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