虹色に変わる恋
夕方、仕事に向かう時に、初めて菜月に会った公園に寄る


ベンチに座り、空を見上げた


雲が紫色に輝いている


俺はしばらく、その空に見入った


オリジナルカクテルに必要な吸い込まれるような色


白いだけじゃなく、この赤みがかった紫


俺は白いカクテルにこの紫を使おうと考えながら店に向かった


仕事が終わり、店を閉めた俺は早速ショートカクテルのグラスをカウンターに置いてみる


妖艶を漂わせるような紫の細いリボンをカクテルグラスに結べば…


そのグラスを想像し1人で納得したように頷く





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