雨に恋した華
「おはよ、千晶♪」


あたしは振り返って、後ろから駆け寄って来た千晶に言った。


「昨日の英語の宿題、出来た?」


「うん、もちろん♪」


「嘘!?あたし、半分以上出来なかったのに〜!てか、紫だって英語苦手なくせに、何で出来たの!?」


「実はね、パパに教えて貰っちゃったの♪」


「あっ、ずっるーい!」


満面の笑みで答えたあたしに、千晶が唇を尖らせる。


「後で見せてあげるって!」


そう言うと、彼女はニッコリと笑った。


< 12 / 461 >

この作品をシェア

pagetop