雨に恋した華
いつも通りの時間に学校に着いたあたし達は、自分達の席にバッグを置いた。


あたしの席は、千晶の席の右斜め前。


クジ運の強い彼女は、競争率の高い窓側の一番後ろの席を手に入れた。


千晶の右隣りで、あたしの真後ろに当たる席には、大して仲良くない女の子が座っている。


あたしは、バッグから英語のプリントを取り出して千晶に渡した後、彼女の前の席に座った。


「紫、ありがとう♪助かる〜!」


千晶は満面の笑みで言って、早速プリントを写し始めた。


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