雨に恋した華
「ちょっと休憩する?って言っても、紫ちゃん結構理解出来てるみたいだし、もうほとんど教える事はないけどね」


虹希さんは、笑顔で言った。


「虹希さんのお陰です。ありがとうございます」


あたしがニッコリと微笑みながら言うと、彼がフッと笑った。


その瞬間、間近で見る虹希さんの笑顔に、心臓が跳ね上がった。


途中からは勉強に集中していたから、もうすっかり忘れていたけど…


改めて見ると、あたしと虹希さんの距離はたった数十センチ程の近さだった。


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