雨に恋した華
「そもそも、男の部屋に簡単に付いて来る時点でダメ。自分で来たんだから、何されても文句言えないよ?」


虹希さんは、伏し目がちだったあたしの顔を覗き込んだ。


「どうして……?」


小さく呟いた言葉が、静寂を裂く。


話が飛躍した意味も、虹希さんにそんな風に言われる理由もわからない。


だけど…


彼の言葉を否定出来ないのも、事実。


「どうしてそんな事言うのっ!?」


あたしは、やり場のない気持ちをぶつけるかのように大声で言った。


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