雨に恋した華
「ここ、座ってもイイ?」


ほんの少しだけ悩んだ後、ベッドに突っ伏した状態のまま小さく頷いた。


ママはベッドにそっと腰掛けると、あたしの背中を優しく撫で始めた。


「……何かあった?」


俯せのまま、首を小さく横に振った。


「そっか……」


ママは呟くように言って、またあたしの背中を優しく撫で続けた。


背中にママの温もりを感じる。


やっとの事で少しだけ落ち着いたあたしは、大きく深呼吸をしてからゆっくりと顔を上げた。


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