雨に恋した華
「まぁ今思えば、俺はその時から紫の事が好きだったのかもしれないな……」


「え……?」


「だって、どうでもイイ相手ならわざわざ見たりしないだろ?だから……俺は、最初から紫を好きになる運命だったのかもしれないな」


悪戯な笑みで話していた虹ちゃんを見て、胸の奥が何度もキュンキュンと鳴いた。


照れもせずにサラッとこんな事を言える虹ちゃんは、やっぱりすごく大人で…


彼の言葉で顔を真っ赤にしていたあたしは、やっぱりすごく子供なんだと思ってしまった。


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