雨に恋した華
あたし達は、手を繋ぎながら色んなお店を見て廻った。


時々、すれ違う人達が虹ちゃんを横目で見て行くのは、きっと気のせいなんかじゃない。


背が高くて整った顔立ちをしている彼は、そこにいるだけで周囲の目を引き付けるような存在だと思った。


周りから見ると、あたし達はどんな風に見えているのかとか、ちゃんと釣り合っているのかとか…。


内心、気になる事はすごくたくさんあった。


だけど、あたしはそんな不安を掻き消して、虹ちゃんと過ごせる時間を楽しんでいた。


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