雨に恋した華
虹ちゃんと付き合っている事を、両親にはまだ言っていない。


あたしの隣にいる彼は、少しだけ心配そうな表情をしていた。


「ママ、あのね……」


あたしは思い切って、一緒にいるのが虹ちゃんだと言う事を告げた後、彼と付き合っている事も話した。


その上で、この後にここで行われる花火大会が見たいから、遅くなるのを許して欲しいとお願いした。


「……わかった。その代わり、条件があるの」


あたしが話し終えると、ずっと黙っていたママがそう言った。


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