雨に恋した華
「……何?」


「彼と代わってくれる?」


「え……?」


「別に怒ったりしないから、大丈夫だよ」


あたしが戸惑っていると、ママはクスッと笑った。


躊躇していたあたしは、ママに少しだけ待って欲しいと言った後、虹ちゃんに簡単に事情を説明した。


「ん、わかった。携帯貸して」


すぐに頷いた彼は、あたしから携帯を受け取って耳に当てた。


「もしもし……」


あたしは緊張しながら、ママと話し出した虹ちゃんを見つめていた。


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