雨に恋した華
「もしもし、ママ……?」


内心はドキドキしながらも、何とか平静を装って電話に出た。


「あっ、紫?虹希君にちゃんと紫の事をお願いしといたから、二人で楽しんでね」


ママは優しく言った後、クスッと笑った。


「パパの事も心配しないで。紫に彼氏が出来た事を知ったらショックだと思うから、上手く誤魔化しといてあげるね!」


「ママ……。ありがとう♪」


嬉しくて笑顔になったあたしは、電話の向こうで笑い続けていたママに釣られてクスクスと笑っていた。


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