雨に恋した華
「言ってもイイけど……。笑ったりしない……?」


顔を上げて控えめに訊くと、虹ちゃんがニコッと笑った。


「うん、絶対にしない」


「絶対に笑わないでね?」


念押ししたあたしは、すぐに頷いた虹ちゃんに笑顔を向けた。


「だって……家の中なら、こんな風に虹ちゃんにくっ付けるでしょ?そしたら、虹ちゃんの一番近くにいられるんだもん♪」


思わずフフッと笑いが零れて、また幸せな気持ちが膨らむ。


「だから、あたしはお家デートが一番好きなんだ♪」


< 323 / 461 >

この作品をシェア

pagetop