雨に恋した華
木々の葉が少しずつ秋を思わせる色に変わり始めた、10月上旬。


今日は、高校に入学してから初めての文化祭だった。


「紫!そろそろ虹希さんが来るんじゃない?交代してあげるから、迎えに行っておいでよ♪」


どこからか戻って来た千晶が、クラスの店番をしていたあたしに笑顔を向けた。


「イイの?」


「うん。ほら、早く行って!」


「ありがと♪千晶、大好き!」


「はいはい」


あたしは満面に笑みを浮かべた後、急いで校門に向かった。


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