雨に恋した華
教室が見えて来ると、廊下で客引きをしている千晶と健一の姿が視界に飛び込んで来た。


「あっ、紫!おかえり♪」


「ただいま♪さっきはありがと!」


「どういたしまして♪」


あたしと千晶のやり取りを見ていた虹ちゃんが、柔らかい笑みを浮かべながら口を開いた。


「紫の友達?」


「うん♪中学からの親友の更科千晶と、同じクラスの栗原健一。それで、この人は長谷川虹希さん」


あたしは、千晶と健一の事を虹ちゃんに、そして彼の事を二人に紹介した。


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