雨に恋した華
「急に……どうした?」


パパは動揺しているのか、少しだけ頬が赤くなっていた。


「えっと、別に急って訳じゃないよ?前から訊いてみたかったんだけど、ずっと訊く機会がなかったから……」


あたしが答えると、パパは照れ臭そうに人差し指で頬を軽く掻いた。


「どこって言われても……」


戸惑うパパを見ていると、ママとの事を益々訊きたくなったけど…


「紫、出来たよ」


ママに呼ばれてしまったせいで、パパへの質問の答えを聞く事が出来なかった。


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