雨に恋した華
「ん?どうした?」


振り返った虹ちゃんが、あたしに笑顔を向けた。


「明日は、バイト休みって言ってたよね?あたしも明日は代休なんだけど、会えないかな?買い物行きたくて……」


必死に笑顔を繕いながら一気に話し、彼の返事を待った。


さっきの出来事が頭の中にこびりついているせいで、まだ不安もあったから少しだけ恐い。


ドキドキしながら返事を待っていると、虹ちゃんがニッコリと微笑んだ。


その瞬間、あたしは胸をホッと撫で下ろした。


だけど…


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