雨に恋した華
あたしと虹ちゃんは、違う。


あたし達の関係はすごく弱くて、すごく脆くて…


一度崩れてしまったら、そう簡単に元に戻す事なんて出来ないんだと思い知らされた。


こんな事、千晶には言えない。


健一にキスされた場面を虹ちゃんに見られてしまったなんて、絶対に言えるハズが無い。


もう、諦めよう……


千晶の傷に比べたら、あたしの傷なんて大した事はないんだから……


心の中で自分自身に言い聞かせるように呟いたあたしは、虹ちゃんの事を忘れようと決めた。


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