雨に恋した華
千晶の言葉で、心の奥に隠した想いが騒ぎ出す。


同時に、ママの言葉を思い出した。


『自分の気持ちに正直でいる事だけは忘れないで……』


虹ちゃんとの関係がこのまま終わってもいいなんて、本気で思っていた訳じゃない。


彼に拒絶されてしまう事が恐くて、勇気を出せなかっただけ…。


ひたむきな想いを貫こうと決めて、虹ちゃんに自分の気持ちを告げたハズだったのに…


あたしは傷付く事を恐れてばかりで、いつの間にか一番大切な事を忘れてしまっていたんだ。


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