雨に恋した華
「一生懸命な紫を見て、やっぱり好きな子を信じてみようと思った。だから、付き合う事にしたんだ」


虹ちゃんは優しい笑みを浮かべ、『紫と付き合ってから毎日が楽しくなったよ』って言ってくれた。


「紫がいたから、俺は立ち直れたのに……。文化祭で紫が他の男とキスしてた所を見た瞬間、また元カノの事を思い出してさ……」


悲しそうにしながらも笑っている彼を見ていると、胸の奥が痛いくらいに締め付けられて苦しい。


「紫は悪くないって頭ではわかってても、どうしても許せなかったんだ……」


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