雨に恋した華
抜け出せないトラウマ。


蘇って来る過去の傷。


もう忘れていたハズだった過去が、あたしと健一のキスを見てしまったせいで、また虹ちゃんを苦しめ始めた。


「『紫は悪くないんだ』って、自分自身にどんなに言い聞かせても許せる気がしなくて、冷静になれないまま紫と別れる事を選んだ……」


その言葉で、心がズキズキと痛みを感じた。


虹ちゃんをこんなにも傷付けてしまったのは、元カノと彼の後輩だけじゃない。


自分(アタシ)のせいでもあるんだ、って思った。


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