雨に恋した華
天井も、匂いも、蛍光灯も…。


その何もかもが自分の家とは違うバスルームに、益々緊張してしまった。


いつもと違うボディーソープが、あたしの体を包む。


泡を洗い流した後、湯舟に浸かって天井を眺めた。


知らない世界に飛び込むのは、やっぱり少しだけ恐い。


だけど…


それ以上に虹ちゃんへの想いが強くて、不思議と幸せを感じる自分(アタシ)もいた。


お風呂から上がったあたしは、火照った体をバスタオルで拭いてから彼に借りたスウェットを着た。


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