雨に恋した華
「紫……」


虹ちゃんの低い声が、あたしを緊張させる。


「虹ちゃん、待っ……!」


「もう待てない」


キッパリと言った虹ちゃんは、あたしの唇をそっと塞いだ。


彼の唇が、あたしの唇を何度も何度も啄(ツイバ)む。


くすぐったいキスの後、虹ちゃんの舌があたしの歯をなぞるようにして奥まで入って来た。


舌を絡ませた激しいキスは、息が出来ないくらい苦しくて堪らないのに…


やめないで欲しいと思うくらいに甘くて、すごく心地好かった。


< 449 / 461 >

この作品をシェア

pagetop