雨に恋した華
午後の授業が始まっても、全く集中出来なかった。


やっと会える……


そう思うだけで、あたしの心は落ち着きが無くなっていって、心臓がドキドキと高鳴ってしまう。


あたしが会いたい人は、“王子様”って感じじゃないけど…


あたしが“恋する乙女”なら、それもアリなのかもしれない。


放課後が待ち遠しいあたしは、何度も窓の外を眺めていた。


そして…


予想通りの本降りになって来た頃、とてつもなく長く感じた午後の授業がやっと終わった。


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