雨に恋した華
千晶の事は気になるのに、彼ともっと話していたくて…


戻らなきゃいけない事はわかっているけど、足を踏み出す事が出来ない。


「……紫ちゃん?」


「あ、あの……」


どうしよ……


何を言えばいいのか、わからない。


もっと、二人でここにいたい。


彼と同じ時間を過ごしたい。


だけど…


今の自分(アタシ)には、この気持ちを伝える勇気は無かった。


「あのさ、紫ちゃん」


あたしが黙っていると、彼が話を始めた。


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