恋する苺みるく【短編集】
もし夏樹が彼氏なら。
時々そんなことを考える。
きっと男友達が多い私を怒るだろうなぁ、とか。
そして楽しいときは一緒に笑ってくれる。
泣いたときは背中をさすって、動けない私の背中を押してくれる。
今思えば、私の中心には彼がいた。
マネージャーを辞めたくなったときも、引き止めてくれたのは彼だった。
喧嘩して家出した私を連れ戻してくれたのは彼だった。
好きだ、愛してる。そう大声で恥ずかしいセリフを言ってくれたのは、全部彼だった。