恋する苺みるく【短編集】
「よくそんなの飲めるわね」
「うめーんだよ、これが」
「何かギャップ激しいんですけど」
金髪の彼からイチゴミルクなんて誰が想像できようか。
ああそういえば、彼と話すきっかけになったのはこれだったかもしれない。
“おじさんのくせにイチゴミルク?”
“小娘、おにーさんだ。言葉を慎め”
あれから毎日公園に行っても、彼はそれを飲み続けていた。
何だかそれが面白くて、ついつい足が向かってしまう。