恋する苺みるく【短編集】
“おにーさん、ねえ。よくも飲めるよね”
“好きだからよ。酒よりもな”
“ふーん”
決まって交わすのは二言ぐらい。でもかれこれ一年だから、730回にはなるか。
“どうして最近こねーんだよ”
“おにーさんが心配するかな、と思って”
“小娘のくせに変な芝居するんじゃねー”
“そんな小娘にハマる男もどーかと思うよ”
馬鹿みたいに笑いあって。子供みたいにわんわん泣いたこともある。
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