恋する苺みるく【短編集】
何の疑いもなく、すんなりと。まるで飛行機が青空から落っこちてくるように、離れ離れだったはずの手がいつの間にか繋がれていた。
おにーさんから、雪人に。
小娘から、結衣になった。
「お前、何ぼーっとしてんだよ」
「何だか笑えるなあと思って」
「何が?」
「イチゴミルク。」
──それがわたしたちの恋の始まり。
恋する苺みるく。
甘ったるい、そんな恋をこれから始めよう。
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