僕はその手をそっと握ることしかできなかった
「ちっ」


舌打ちをしたい気持ちもわからなくもない。

副部長は強い。全国でもトップの実力者だ。

ボクも一本も取ったことがない。

そんな、副部長に勝ち続け、他の部員にも負けたことのない空撫さんが、どんなにアドバイスをしてくれてもボクらは勝てたことなのない。


彼女は天才と言う人種だった。

副部長曰く、無意識に物理学を理解してるのだと。

剣を合わせ、どこに力を入れれば人が簡単に動くかを無意識に理解しているらしい。
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