僕はその手をそっと握ることしかできなかった
「翔真くん、空撫ちゃん」


幸せの終わりはいとも簡単に訪れるものだ。


「美朝、どうした?」


藤宮美朝(ふじみやみあさ)さん

二人の幼なじみで、多分副部長は彼女が好きだ。

副部長が美朝さんの元に行ってしまうと、空撫さんの顔が哀しそうに変わる。

空撫さんは副部長のことが好きなんだ。ずっとずっと前から。

それを微塵も出すことのない空撫さんの想いに気づいているのはボクだけだと思う。
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