僕はその手をそっと握ることしかできなかった
好きな人が自分ではない人と楽しそうにしているところを見たくない気持ち。

矛盾していてもそうせずにはいられないのだろう。

空撫さんは優し過ぎる。

人のために自分を後回しにしてしまう。

さりげない気配りに誰も気づかないほどだ。

副部長たちは空撫さんの優しさに甘えすぎだ。

それを知っているのに、ボクは何もできないのが辛かった。
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