突然の出会い
「うん、元気だ」


一度俺は深呼吸してから


「さて、そろそろ室内に戻ろうか」


「うんっ!」


茜ちゃんは嬉しそうにうなずいて俺の手を握った。


本当にありがとうね。


室内に戻ると上月さん夫婦と俺の両親が話している姿を見つけた。


帰ってきてたんだ。


「茜ちゃん、お父さんとお母さん帰ってきてるよ」


「ほんとう!?」


茜ちゃんは両親を探してきょろきょろし始めた。


そして、見つけると嬉しそうに俺の方を向いて笑った。


「ままたちかえってきたぁ♪」


「じゃあ、行こっか」


「うんっ」


俺と茜ちゃんは両親たちの方へ向かった。


「父さん、母さん」


俺が声をかけるとみんな振りかえった。


「あぁ、セツナか。今までどこにいたんだ?」


「庭のほうに」


「そうか、何も問題は無かったか」


「はい」


「ままー」


俺が父さんと話している間に茜ちゃんは夏希さんの方に近づいて行った。


「茜、いい子にしていた?セツナくんに迷惑かけなかった」


夏希さんが茜ちゃんに問いかけると茜ちゃんはコチラを見た。


「う~?」



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