突然の出会い
茜ちゃんは迷惑だったかどうか俺に聞いているようだ。


「茜ちゃんはとてもいい子でしたよ。茜ちゃんのおかげで楽しかったです」


俺がそうこたえると茜ちゃんは嬉しそうにまた俺の方に来て足に巻きついてきた。


「まぁ、珍しいこんな短時間で茜が人になつくなんて」


夏希さんは驚いているようだ。


「ありがとう、セツナくん。月城さんにもお世話をかけました」


上月さんも俺と両親にお礼を言った。


「いえ、お気になさらずに。うちの息子が役に立ったなら幸いです」


「本当にありがとうございました」


ひととおり話を静かに聞いていた茜ちゃんは


「えへへ、あかねいいこ~」


怒られていないということがわかったのか誉めてと言うように見上げてきた。


「うん、茜ちゃんしっかり待ってたもんね」


「うん♪」


俺が誉めると喜びながら更に強く足に巻きついてきた。


あまりにもかわいらしいので頭を撫でたくなり手を茜ちゃんの頭に持って行った。


両親たちはそんなセツナと茜を見ながら微笑んでいた。


「茜、そろそろおうちに帰りましょうか」


たしかに小さい子にはもう遅い時間だ。




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