突然の出会い
2.出会い
あの頃の僕は、社長子息という肩書きが嫌で仕方がなかった。


―――


「月城くん、今回のテストもすごかったじゃないか!」


「そうですか。ありがとうございます」


……はぁ


廊下を少し歩いただけでこれかよ。面倒くさい……


でも、外面はよくないとのちのち厄介だからな……


「もうすぐ授業ですので失礼します」


「ああ、引きとめて悪かったね」


教師と別れて教室に帰ると


「セツナ遅かったねぇ~。また捕まったの~」


話しかけて来たのは同じクラスの悠斗だった。


「…ああ」


俺が短く答えると


「相変わらずだねぇ。でっ!今日は誰に♪」


他人事だと思って……


「担任の高田だよ」


「ありゃりゃ、セツナは外面いいからねぇ~。てか今日はいつもよりテンション低くなぁい?」


「はぁ、今日はパーティーに行かないといけないから更に憂鬱だ…」


自分の席にに着いて外を見た。


「大企業の跡取り息子も大変だねぇ~」


さも大変だなんて思っていないような素振りで言いやがった。


「まっそんなわけだから今日はお前に付き合えないからな」


それを聞いた悠斗は


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