グリンダムの王族
第1章
グリンダム王国の3兄弟
立派な馬車とそれを護るようにして囲む騎士隊の一行が、
どこまでも広がる静かな広野に規則的な車輪の音を響かせていた。
晴れた青空の下、遮る物の無い緑の大地と時折見える民家。
馬車はつい先ほど国境沿いの街を通り抜け、グリンダム王国の中止部に位置する王都を目指して進んでいた。
入国したばかりのその馬車は4頭の馬に引かれ、金色の装飾が施された車体は日の光を受け輝いている。
その見栄えと警備の厳重さから中に乗る人物の地位の高さが自ずと伺え、
時折すれ違う国民は自然を足を止め道を譲りながら去り行く馬車を目を丸くして見送っていた。
馬車の中には1人の若い少年と、その少年よりは歳がだいぶ上らしい、白髪まじりの落ち着いた雰囲気の男が乗っていた。
少年はただ窓の外をぼんやりと眺めているが、その目は何も見ていないようにも見える。
癖の無いライトブラウンの優しい色合いの髪に、同じ色の瞳が似合っている。
どこか幼さの残る少女のような綺麗な顔立ちだが、長い睫は伏せられたままで覇気は無い。とても楽しい旅路とは思われない雰囲気を漂わせていた。
「、、、王子」
向かい側に座っている男が声をかけた。「少しお疲れですかな、、、?」
どこまでも広がる静かな広野に規則的な車輪の音を響かせていた。
晴れた青空の下、遮る物の無い緑の大地と時折見える民家。
馬車はつい先ほど国境沿いの街を通り抜け、グリンダム王国の中止部に位置する王都を目指して進んでいた。
入国したばかりのその馬車は4頭の馬に引かれ、金色の装飾が施された車体は日の光を受け輝いている。
その見栄えと警備の厳重さから中に乗る人物の地位の高さが自ずと伺え、
時折すれ違う国民は自然を足を止め道を譲りながら去り行く馬車を目を丸くして見送っていた。
馬車の中には1人の若い少年と、その少年よりは歳がだいぶ上らしい、白髪まじりの落ち着いた雰囲気の男が乗っていた。
少年はただ窓の外をぼんやりと眺めているが、その目は何も見ていないようにも見える。
癖の無いライトブラウンの優しい色合いの髪に、同じ色の瞳が似合っている。
どこか幼さの残る少女のような綺麗な顔立ちだが、長い睫は伏せられたままで覇気は無い。とても楽しい旅路とは思われない雰囲気を漂わせていた。
「、、、王子」
向かい側に座っている男が声をかけた。「少しお疲れですかな、、、?」
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