グリンダムの王族
「、、、兄のしたことは、私達の責任でもあると。
いいわよ、別にそれはそれで」

セシルは静かにそう言った。彼女の緑色の目が、冷たくクリスを見ている。

セシルは、「でも、、、」とまた口を開いた。

「あなたには何も責任はないの?」

クリスがその言葉に、「なんだと??」と言った。
なぜ自分に振られるんだという反応だった。

「リズが後宮に引っ張り込まれたことに対して、
あなたには何の責任もないのかって聞いてるのよ」

クリスはその言葉に固まった。
目を見開いてセシルを見る。そしてまた顔をしかめた。

「、、、俺は真剣だったんだ」

「、、、あ、そう。
真剣だったから、何も悪くないんだって?」

セシルはため息をついた。

「あなたは自分の我侭で、国の同盟の話を壊そうとしたのよ。
”好きな子ができた”なんていう子供っぽい理由で。
王子だという自分の立場も忘れてね。そしてラルフを怒らせた」

クリスはまた赤くなった。

「子供っぽい理由なんてよく言えるな!!
お前に何が分かるんだ!!」
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