グリンダムの王族
城に戻ったギルバードは、シャナンで得た山賊の情報をすぐに近衛騎士隊長ジョルジュに伝えた。

「早いな。
そこまで分かっているなら、捕獲は簡単だと思えるが、、、」

ジョルジュはそう言って少し考えるように視線を動かした。

「、、、少し簡単すぎるようにも思える」

「シャナンは人が多くないので油断しているかもしれません。
捕まえるなら早いうちがいいでしょう。
山賊は簡単な武器を持ってはいるようですが、1人で居るところだけを狙うようなので、戦闘能力は低そうです」

ギルバードの言葉にジョルジュは「うん、、、」と呟きつつ、まだ何かを考えているようだった。

「山賊は夜に現れます。
できれば今夜にでもあの場所で待機したいと思っております」

ギルバードは続けて言った。そしてジョルジュの反応をうかがう。

ジョルジュは頷くと、「それは構わない。俺も行こう」と言った。

騎士隊の責任者として、それは当然出てくるであろう言葉だった。

「ありがとうございます」

ギルバードはそう言うと、頭を下げた。

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