グリンダムの王族
橋を渡ってきたギルバードがジョルジュのもとに現れた時、すでにゴードの兵士達は全員倒されていた。

―――さすが隊長、、、。

ギルバードは苦笑した。

もとよりこれは予想していたこと。
彼をその場に食い止めておければ、それでよかった。

ギルバードはさほど動揺せずに隊長のもとへ駆け寄った。
ジョルジュの鋭い瞳が新たな馬の足音でギルバードの姿を捕らえた。
ジョルジュと一緒にいた騎士も彼に気づく。

ジョルジュの目が見開かれる。

「ギルバード、、、!
なぜ、ここへ、、、」

「こちらに山賊の姿を見つけたので急行しましたが、、、必要なかったようですね」

ギルバードの言葉にジョルジュは、「あっちにも居たぞ!」と言いながら馬車を気にして崖に駆け寄った。

ギルバードもその後ろから彼に近づく。
隊長は彼に、完全に背を向けていた。

隣の騎士も崖下に気を取られている。

ギルバードの手が剣にかかった。

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