グリンダムの王族
「元気だったよ。シーナ姫に会ってきた。最近全然ラルフは顔を見せないらしいじゃん。可哀想に」
弟の言葉にラルフは苦笑しつつ、「お前に任せるよ」と言った。
この国の王であるラルフのもとには数多くの婚姻の申し込みがある。
それに対して全て応えてはいられないが、自国に利益があると思えば後宮に迎える。
彼にはすでに正妃がいるので、側室としての妃となる。
だが、正直相手をするのは面倒である。
そんなふうに放置していたら、いつの間にか弟の後宮のようになっているが、それも別に構わないとラルフは思っていた。
「お前の結婚はどうするかな」
ラルフは独り言のように言った。カインはその言葉に、「俺はまだいいよ。跡継ぎもできたし、当分ラルフの治世が途絶えるとは思えない」と応えた。
跡継ぎというのは、ラルフと正妃の間に生まれた王子のことである。
まだ生まれて間もなく、今2歳になったところである。
確かに弟を急いで結婚させる必要もない。それより妹の結婚が先である。
ラルフは弟と他愛もない話をしながら、渡り廊下を並んで歩いて行った。
弟の言葉にラルフは苦笑しつつ、「お前に任せるよ」と言った。
この国の王であるラルフのもとには数多くの婚姻の申し込みがある。
それに対して全て応えてはいられないが、自国に利益があると思えば後宮に迎える。
彼にはすでに正妃がいるので、側室としての妃となる。
だが、正直相手をするのは面倒である。
そんなふうに放置していたら、いつの間にか弟の後宮のようになっているが、それも別に構わないとラルフは思っていた。
「お前の結婚はどうするかな」
ラルフは独り言のように言った。カインはその言葉に、「俺はまだいいよ。跡継ぎもできたし、当分ラルフの治世が途絶えるとは思えない」と応えた。
跡継ぎというのは、ラルフと正妃の間に生まれた王子のことである。
まだ生まれて間もなく、今2歳になったところである。
確かに弟を急いで結婚させる必要もない。それより妹の結婚が先である。
ラルフは弟と他愛もない話をしながら、渡り廊下を並んで歩いて行った。